2020.11.25 23:00子どもが選んだ「好きな本」その5那須 正幹 著ポプラ社「ズッコケ三人組」のシリーズの中の一冊です。日本の小学校の図書室や学級文庫に必ずあるシリーズで、懐かしい保護者も多いと思います。絵本から童話と読み進み、だんだん絵がない長い文章の日本語の本を読むようになって欲しい頃に丁度良い、面白い内容と文章の本ですので「ズッコケ三人組」のシリーズはどれもおすすめです。特に男児は図鑑や漫画はパラパラ見ても物語を読むのを億劫がる傾向がありますが、面白くて読みやすい本を見つけておいてあげると、嫌がらずに読んでくれる可能性も上がりますので、このシリーズはそう言う面からもおすすめです。この本をおすすめしてくれた男の子は、怪談の噂をしていたらそれが本当に学校で起きるところ、そして、主人公の三人組が解決すると...
2020.11.24 23:00子どもが選んだ「好きな本」その4トミー ウンゲラー 著評論社「すてきな三にんぐみ」で有名なトミー ウンゲラーの絵本です。彼らしい特徴のある絵で、お話も絵もやはり他の作品と同じく洒落ています。ただ、出てくる語彙が多少日本語として難しいものも一部ありますので、最初に読み聞かせる時には少し説明が必要かもしれないと思いました。お金持ちの人のシルクハットが風に飛ばされてその帽子をかぶった貧しい人が幸せになり、幸せになったらまた帽子は風で飛んで次の人が幸せになって行くところが好きだと、おすすめしてくれた女の子は話していました。次もその次も幸せになる人が出てくるだろうと思わせる終わり方がとても良いですね。文章がそこそこ長く難しい語彙もありますので、日本語を聞いてある程度しっかり理解できるくらいの、...
2020.11.23 23:00子どもが選んだ「好きな本」その3新井 洋行 著講談社赤ちゃん絵本で定評がある新井洋行さんの幼児向け絵本です。小型で子どもの手に持ちやすく、ボード紙製なのでページを破ることもなく、かなり小さい子どもから楽しめると思います。最後のページに仕掛けがあって、かぼちゃのオバケのお面を顔に当てて仮装気分を楽しむことができる所がとても楽しそうでした。色々なハロウィンの登場人物が出てきますが、どれもかわいらしく描かれ、シルエットで当てっこもできます。文章は、ごく短く繰り返しが多くて読み聞かせにぴったりですし、ひらがなを覚えたばかりの子どもがひとりで頑張って読むのにも丁度よい絵本です。
2020.11.22 23:00子どもが選んだ「好きな本」その2財団法人ことわざ能力検定協会 著実業之日本社小学生の生活に即した場面を使って、わかりやすくことわざの意味を説明してあります。漢字にはふりがな付きですので、漢字がまだ全部読めない子どもでも自分で読むことができます。挿し絵のイラストもかわいらしく、一つずつの文章も短過ぎず長過ぎず、長文のお話を読むことを嫌がる子どもでも手に取ってくれ、読み切りやすいと思います。この本をおすすめしてくれた男の子に質問したところ、良いなと思ったことわざは「我が身をつねって人の痛みを知る 」 面白いと思ったことわざは「頭隠して尻隠さず 」あまり意味が分からない、どこが良いのかわからないと思ったのは「 両手に花」だそうです。小学生男児、素直でかわいらしく育っているなぁと思...
2020.11.21 23:00子どもが選んだ「好きな本」その1エミリア・ロマーニャ州も規制が厳しくなり、レッスンをオンラインに切り替えました。先日、オンラインで各自に「自分の好きな本」を選んで発表してもらったところ、それぞれの個性が感じられる面白そうな本ばかりでしたので、日本語の絵本選びの参考になるかもと考え、少しずつご紹介しようと思います。生徒は現地の小学校1年生から5年生までの男女で、日本語能力も年齢も色々ですが、日本語の本に親しんでいることもよくわかり、それぞれの本の作者の意図を読み取りしっかり感じ取っていることにも感心し、私自身も聞いていて大変印象深かったです。
2020.11.02 23:00ハーフ学者が語る日本のレイシズム興味深い内容でしたので、ご興味のある方はぜひお読みください。私自身は、娘を育てるようになってからこのような問題については大変敏感になりました。イタリアに住んでいても日本人でしかない親の私は、イタリア人でもあるし日本人でもある、あるいは日本人ではない、イタリア人でもないと捉えられてしまう娘の直面する様々な事象について想像し思いを寄せることしかできないので、このような当事者の立ち場でありながら、客観的に物事を見て発信できる若い人達の登場を心強く思っています。