海外で育つ子ども達は、日本語に触れる機会が限られた環境にいますし、同年齢でも日本語の会話力にかなり個人差がありますので、日本で育つ子どもと全く同じように日本語学習をしても思ったように効果がない、続かないケースも多いと思います。
日本語学習のスタートとして、まずはどなたもひらがなの習得を目指されると思いますが、そこで四苦八苦することも少なくはないでしょう。
興味を持って楽しみながら、子どもの年齢に応じた集中力と根気の中で、繰り返し練習し、続けていくことが基本ですが、そのためにはどんな教材でも良いわけでもないと感じています。
最終的にあいうえお五十音を覚えることは必要ですが、五十音は必ずしも子どもにとって書きやすい順に並んでいないので、それも考慮する方が良いでしょう。
語彙として知っている言葉を提示することは大事ですが、そこも結構難しいことが多いです。
日本語の語彙が限られる子は、在住国の言葉で知っていても日本語で何と言うか知らない言葉がたくさんあります。
目の前で皮を剥いてもらったり、丸ごとを食べたりするので「りんご」は知っていても、おかずや副菜として調理済みの形しか知らないとか、在住国では入手しにくいのでほとんど食べたことがないと、「だいこん」は絵を見てもわからなかったり、知らなかったりします。
また、日本に住んでいれば身近な「ふうりん」「はなみ」「かがみもち」「ねんがじょう」といった言葉も、海外では知らない子は多いですし、説明してもなかなかピンと来ない物もあるかもしれません。
知らない言葉を練習させられてもつまらないですから、動物、食べ物、家の中にある物などできるだけ子供の知っている名詞を語彙の例として提示してあるドリルがやはり使いやすいです。
また、子どもは自分の好きな分野にはとても強く興味を示しますし、気分も上がり楽しんでくれますので、「飽きたなぁ」「あんまり面白くない」と思わないように工夫してある物も助かります。
そう言う方向性のあるドリルとして、子ども向けキャラクターを使っているものや、乗り物に特化したドリル等が近年色々出版されています。
上記の2冊は、男女差に注目して、男児と女児がそれぞれ興味を持つ言葉を語彙として選んであります。確かに、「し」を練習する時に、女児には「しらゆきひめ」、男児には「しんかんせん」を例に出す方が食いついてくれそうですし、印象に残りやすいかもしれません。
子ども達が「もっとやりたい」と思ってくれるような教材があると、本当に助かります。
日本語学習のスタートをできるだけ楽しく最後までやり遂げられるように、ちょっとした工夫のある教材は案外大事だと思っています。
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