2025.03.09 23:00助数詞を歌で日本語で数字を暗唱できるようになることは、それほど難しくはないのですが、 問題は「助数詞」です。数えるものによって、1個、1本、1枚、1冊、1人、1匹、1羽、1台、、、と使い分ける必要があり、同時に、数字によりいっぽん、にほん、さんぼんと助数詞「本」の読みが変わります。ややこしい〜。おぼえられない〜。めんどうくさい〜。ごもっともです。音便化や連濁による変化は、ある程度文法的には法則があるのですが、これを幼児や小学生に説明しても納得できる説明になるとは思えませんし、すぐに使い分けられるようにもならないでしょう。おぼえるしかない。慣れるしかない。まずはそれしかありません。生活の中で「リンゴを2個持ってきて」「お皿を3枚並べてね」「靴を2足買ったよ」...
2025.03.05 23:00「みんなのいちにち」大きな時計がある建物に住むみんなの1日の様子を、時間の経過と共に見て楽しむ絵本です。時計が読めるようになった子向けの絵本かなと思いましたが、他にも色々な仕掛けや工夫のある絵で、みんなで楽しく読むことができました。挿絵の細かい部分まで一生懸命見て、「こんなところに〇〇がいる!」と喜んだり、「あー、〇〇してたのはこれを作ってたんだー」と後からわかったりと、ページをめくるたびに楽しい発見とおしゃべりが続きます。みんながすっかり寝静まった頃にあるものが出てくるのですが、それがとても可愛いので子供たちは大喜びでした。時計の時間を読んだり、朝、昼、夜、真夜中と1日の変化とみんなの働きぶりや各部屋の様子や建物あるお店屋さんや歩いている人たちをよく見たりと、子どもが楽...
2025.02.09 23:00ひともじえほん体を使ってひらがなを書いてみようというとても楽しい絵本です。文章もリズミカルで聞いていても楽しく、次のひらがなを思い浮かべながら、どうやるのかな?とワクワクしてページをめくっては皆で大笑いと、とてもおもしろくて盛り上がりました。一筆で書けるひらがなは一人で、画数が増えると二人で、三人で、ちょっと小道具を使って、とだんだん難易度が上がるのもよかったです。自分たちでもやってみたい!と教室でも挑戦して「まがるところがはんたいだよ」「こっち向いてー」「もう少し上!」と見ている子が応援して、大騒ぎになりました。体を使ってひらがなを表現すると言う発想が新鮮で楽しかった様子です。ひらがなを覚えて楽しく遊ぶと言うと、かるた取りが一般的ですが、体を動かす要素もあって、ひ...
2025.01.06 23:00絵本「の」「の」という格助詞ひとつで連体修飾語がどんどんつながっていき、同時にお話もどんどんつながって...そして最後に、ある仕掛けに気づいて、もう一度最初に戻って、今度はしっかりとあちこちを見て読みたくなる絵本です。挿絵がとても精密で綺麗なところもポイントです。子どもは精密に正確に描かれた絵を興味深くよく見ていますので、絵の中にもたくさんの発見がある絵本は、とても楽しんでくれます。空想の世界が自由に広がっていき、子ども達も違和感なくその世界を楽しめる素敵な絵本です。
2025.01.05 23:00「へびのみこんだ なにのみこんだ?」偶然ですが、また「へび」の絵本です。こちらはストーリー性よりも視覚的に面白く計算されていて、子ども達の興味を引いた絵本です。デザイン的にも凝っていて、作者名を見てやっぱりと思ったtupera tupera さんの作品です。他の絵本も、おしゃれで楽しい絵本がたくさんありますので、参考になさってください。シンプルなお話ですが、ページをと効果的な絵がぱっと目に飛び込んできてとてもわかりやすく、こども達はとても喜びました。結末がわかっても何度も繰り返してみたくなるようです。
2025.01.04 23:00「へび ながすぎる」教室のあるボローニャの東洋美術研究所には、東洋美術に関する専門書美術書などの他に、約3000冊の日本語絵本の蔵書があり、文庫として管理されています。これらの絵本は毎週貸し出しもでき、また、教室での読み聞かせに使ったり、お迎えまでの時間に自由に読んだりと活用させていただいています。書架の背表紙を眺めるだけでは、子ども達が一人で絵本を選ぶことは少し難しく、同じような絵本ばかりを選ぶ傾向もありがちですので、ちょっと違った面白そうな絵本をピックアップして、皆で一緒に読んだり、机の上に並べておいたりして、蔵書をなるべく紹介できるように心がけています。蔵書にある絵本から、子ども達の興味を引いたものを少しずつご紹介していきたいと思います。
2024.11.13 23:00ねずみさんのパンツ有名な「しろくまのパンツ」に続く第二作の絵本です。主人公がねずみなので、本の大きさも小さくなっているのも面白いです。子ども達はしろくまのお話を知っているのですが、それでも皆わくわくして楽しそうに聞いていました。ページをめくる楽しさとこれは誰のパンツかなと当てっこする面白さ、安定のオチで、とても楽しい絵本です。
2023.05.05 22:00にほんごをまなぶえほん幼児への読み聞かせとして使うのではなく、教科書やドリルではないものを使って、もう少し気軽に日本語の文法的要素をインプットしたい時に使えるかもという印象を持ちました。外国人向け初級日本語教科書とほぼ同じ内容で、親しみやすいたくさんの絵で子供向けにしたものと考えてください。何度も繰り返し読んであげることで、ある程度のインプットは望めると思いますが、お話として面白い起承転結があるわけではないので、子どもによっては飽きやすい可能性があります。絵本と言うよりは、絵の多い子供向け日本語教科書でしょうか。この絵本を教科書のように使って、絵を見て理解し、口頭で練習をして、ある程度日本語を使えるようになってから、読み書きは別の教材を使うのが良さそうに思いますが、日本在住...
2023.02.15 23:00しかけえほん食べ物を題材にした絵本は、男女を問わず興味を示してくれますし、絵本を見ながらの会話も弾みます。精密なタッチでおいしそうな食べ物やお料理ができるところを描いた絵本も何冊か持っていますが、最近購入したこの絵本も、皆とても興味津々で見てくれました。ページの一部がめくれるようになっている仕掛け絵本で、にんじんの皮をむいたり、トマトを刻んだりといろいろな変化を実際に楽しめます。本物の野菜で皮剥きをしたり、料理をしている様子を側で見せたりするのが一番良いのかもしれませんが、食事の支度の最中には難しいことも多いので、このような絵本は擬似体験でき、とても楽しそうでした。文章もオノマトペが多く、絵を動かしながら臨場感たっぷりに楽しめます。やさい、くだもの、お花、お料理、...
2022.11.20 23:00絵本「こんとごん」教室で子どもたちに読む絵本は、家庭で親が子に読み聞かせするのとは違った視点で選ぶものもあります。家庭での読み聞かせは、夜寝る前や親も子も時間のある時などリラックスした気持ちの時に読むことが多いと思いますが、教室では皆と一緒ですので、ワクワクできるお話や、ゲラゲラ笑える絵本、ちょっと日本語の知識にもヒントになって、自分の学んでいることにつながるような絵本なども便利なことが多いです。また、お化けのお話なども、皆と一緒に聞くとまた違う面白さ、楽しさがあるようです。何年経っても古臭くならない永遠の定番のような名作絵本ばかりではなく、最近出版された絵本もできるだけ選ぶようにしています。子どもたちは今を生きていますので、名作も大切ですが、最新の面白さも一緒に味わう...
2022.09.21 22:00ことばをひきだすために新学期が始まり、現地の学校のことだけでなく、お子さんの日本語の発達やこれからの日本語学習についていろいろな不安やプレッシャーなどを感じておられる保護者も少なくないかもしれません。現地の幼稚園や小学校に入り、日に日に現地語優位になってくるのを目の当たりにするという場面は、私にも経験があります。継承語教育の場合、日本語話者の親がたった一人で我が子の日本語に向き合うことになるケースが多く、親の不安やプレッシャーは募りがちです。日本語学習というと、ひらがなの読み書きをスタートと捉える方も多いのですが、子どもの場合は、文字の読み書きよりずっと大切なことがあります。可能な限り日本語の発話、語彙の知識を育てておくことが、後々の日本語学習の土台になるからです。とは言え...
2022.05.06 22:00絵本 おとがいっぱいたくさんのオノマトペが出てくる絵本です。ことばの図鑑のようにオノマトペを絵で解説してあるものとは少し違い、ストーリー仕立てになっているので、小さい子どもでも読み聞かせで楽しめます。日本語のオノマトペは種類が多く、大人になってから意味を暗記するよりも、体感で理解した方が身につきやすいのでので、なるべく早くから提示しています。いろいろな動きや様子、感情をオノマトペで表現してあるので、、子ども達は絵を見ながら楽しそうに見てくれていました。カラフルな絵もとても可愛らしくて、おすすめです。