2025.07.17 22:00「すうじのうた」今ちょうど夏休みで、一時帰国して日本で絵本を買って帰ろうと考えておられる方も多いと思いますので、おすすめ絵本を少しずつピックアップしていこうと思います。カテゴリ「絵本・本」には、すでに紹介したものがありますし、蔵書もブクログで公開していますが、蔵書の多くは娘のために買った本ですので、すでに有名な絵本や定番も多く、中には現在は絶版の絵本もありますので、今回はなるべく新しい絵本の中からご紹介しようと思います。自分が子どもの頃に読んでもらった絵本を、自分の子どもと一緒にもう一度楽しめたのはこの上ない喜びでしたが、新しい絵本にも時代を超えて残っていきそうな楽しいもの良いものがありますので、バランスよく購入されるのが良いと思います。
2025.05.27 22:00「100かいだてのいえ」たくさんのシリーズがある人気の絵本です。色々な部屋が1階から100階まで、ページをめくる度に現れてきます。数字に興味のある子ども達と一緒に、一つずつ順番に部屋を日本語で数えていきました。各部屋には数字が打ってあるので、最初は一人でしっかりと読み上げ、だんだん数字が大きくなってくると、時々少しだけ助け舟を出してあげると、また数え続けられました。日本語で1から100まで暗唱するのは退屈ですが、この絵本のおかげで楽しみながら飽きずに最後まできちんと数えられました。数を暗唱できても数の概念を理解していることにはなりませんので、多い少ない、ぜんぶでいくつ?などの数の概念は、また違う方法で練習しています。100はとても多い数だと、小さい子でもなんとなく理解していま...
2025.04.13 22:00「きょうはなんのひ?」ひらがなの読み書きが進んできたら、字は練習するだけのものではなく、実際に読んだり書いたりすることで、文字は文になり、文にして意味や気持ちが伝わることや、もらって嬉しい、読んで楽しいということを体験してもらいたいと考えています。この絵本も、そんな気持ちで皆と一緒に読みました。とても可愛いお話で、謎解きを考えたり、最後に言葉遊びの仕掛けもあって、子供達は次はどうなるかワクワクしながら聞いてくれ、同じように自分もやってみたいと思った様子です。林明子さんの絵は、どの作品も子供が子供らしくて可愛いので大好きですが、この絵本もとても丁寧に色々なことが細部まで描き込まれていて「ここにある!」「見て。ここにいた!」と隅々までじっくり挿絵を見て、色々なことに気づく子もい...
2025.04.10 22:00絵本の定期便海外で日本語の絵本の読み聞かせを楽しんでおられる家庭も多いと思います。お住まいの近くに日本語絵本もある図書館や日本語絵本の文庫、あるいは日本の書店などがない場合は、一時帰国の際に持ち帰ったり、日本から郵送したり、お友達と貸し借りしたりと色々と工夫して絵本を増やしておられることでしょう。数をたくさん読めばいいとは思いませんし、好きな絵本を何回もくりかえして読むことも大切ですが、日本語の絵本がもう少し気軽に手に入ったらいいなと思うこともしばしばありました。毎月絵本を届けてくれる配本システムは、子どもも新しい絵本が来るのを楽しみにしますし、自分では選ばないような絵本が来て新しい発見があったりして、とても楽しいものです。日本から定期購読する絵本の配本サービスも...
2025.03.09 23:00助数詞を歌で日本語で数字を暗唱できるようになることは、それほど難しくはないのですが、問題は「助数詞」です。数えるものによって、1個、1本、1枚、1冊、1人、1匹、1羽、1台、、、と使い分ける必要があり、同時に、数字によりいっぽん、にほん、さんぼんと助数詞「本」の読みが変わります。ややこしい〜。おぼえられない〜。めんどうくさい〜。ごもっともです。音便化や連濁による変化は、ある程度文法的には法則があるのですが、これを幼児や小学生に説明しても納得できる説明になるとは思えませんし、すぐに使い分けられるようにもならないでしょう。おぼえるしかない。慣れるしかない。まずはそれしかありません。生活の中で「リンゴを2個持ってきて」「お皿を3枚並べてね」「靴を2足買ったよ」などと自然...
2025.03.05 23:00「みんなのいちにち」大きな時計がある建物に住むみんなの1日の様子を、時間の経過と共に見て楽しむ絵本です。時計が読めるようになった子向けの絵本かなと思いましたが、他にも色々な仕掛けや工夫のある絵で、みんなで楽しく読むことができました。挿絵の細かい部分まで一生懸命見て、「こんなところに〇〇がいる!」と喜んだり、「あー、〇〇してたのはこれを作ってたんだー」と後からわかったりと、ページをめくるたびに楽しい発見とおしゃべりが続きます。みんながすっかり寝静まった頃にあるものが出てくるのですが、それがとても可愛いので子供たちは大喜びでした。時計の時間を読んだり、朝、昼、夜、真夜中と1日の変化とみんなの働きぶりや各部屋の様子や建物あるお店屋さんや歩いている人たちをよく見たりと、子どもが楽...
2025.02.09 23:00「ひともじえほん」体を使ってひらがなを書いてみようというとても楽しい絵本です。文章もリズミカルで聞いていても楽しく、次のひらがなを思い浮かべながら、どうやるのかな?とワクワクしてページをめくっては皆で大笑いと、とてもおもしろくて盛り上がりました。一筆で書けるひらがなは一人で、画数が増えると二人で、三人で、ちょっと小道具を使って、とだんだん難易度が上がるのもよかったです。自分たちでもやってみたい!と教室でも挑戦して「まがるところがはんたいだよ」「こっち向いてー」「もう少し上!」と見ている子が応援して、大騒ぎになりました。体を使ってひらがなを表現すると言う発想が新鮮で楽しかった様子です。ひらがなを覚えて楽しく遊ぶと言うと、かるた取りが一般的ですが、体を動かす要素もあって、ひ...
2025.01.06 23:00絵本「の」「の」という格助詞ひとつで連体修飾語がどんどんつながっていき、同時にお話もどんどんつながって...そして最後に、ある仕掛けに気づいて、もう一度最初に戻って、今度はしっかりとあちこちを見て読みたくなる絵本です。挿絵がとても精密で綺麗なところもポイントです。子どもは精密に正確に描かれた絵を興味深くよく見ていますので、絵の中にもたくさんの発見がある絵本は、とても楽しんでくれます。空想の世界が自由に広がっていき、子ども達も違和感なくその世界を楽しめる素敵な絵本です。
2025.01.05 23:00「へびのみこんだ なにのみこんだ?」偶然ですが、また「へび」の絵本です。こちらはストーリー性よりも視覚的に面白く計算されていて、子ども達の興味を引いた絵本です。デザイン的にも凝っていて、作者名を見てやっぱりと思ったtupera tupera さんの作品です。他の絵本も、おしゃれで楽しい絵本がたくさんありますので、参考になさってください。シンプルなお話ですが、ページをと効果的な絵がぱっと目に飛び込んできてとてもわかりやすく、こども達はとても喜びました。結末がわかっても何度も繰り返してみたくなるようです。
2025.01.04 23:00「へび ながすぎる」教室のあるボローニャの東洋美術研究所には、東洋美術に関する専門書美術書などの他に、約3000冊の日本語絵本の蔵書があり、文庫として管理されています。これらの絵本は毎週貸し出しもでき、また、教室での読み聞かせに使ったり、お迎えまでの時間に自由に読んだりと活用させていただいています。書架の背表紙を眺めるだけでは、子ども達が一人で絵本を選ぶことは少し難しく、同じような絵本ばかりを選ぶ傾向もありがちですので、ちょっと違った面白そうな絵本をピックアップして、皆で一緒に読んだり、机の上に並べておいたりして、蔵書をなるべく紹介できるように心がけています。蔵書にある絵本から、子ども達の興味を引いたものを少しずつご紹介していきたいと思います。
2024.11.13 23:00ねずみさんのパンツ有名な「しろくまのパンツ」に続く第二作の絵本です。主人公がねずみなので、本の大きさも小さくなっているのも面白いです。子ども達はしろくまのお話を知っているのですが、それでも皆わくわくして楽しそうに聞いていました。ページをめくる楽しさとこれは誰のパンツかなと当てっこする面白さ、安定のオチで、とても楽しい絵本です。
2023.05.05 22:00にほんごをまなぶえほん幼児への読み聞かせとして使うのではなく、教科書やドリルではないものを使って、もう少し気軽に日本語の文法的要素をインプットしたい時に使えるかもという印象を持ちました。外国人向け初級日本語教科書とほぼ同じ内容で、親しみやすいたくさんの絵で子供向けにしたものと考えてください。何度も繰り返し読んであげることで、ある程度のインプットは望めると思いますが、お話として面白い起承転結があるわけではないので、子どもによっては飽きやすい可能性があります。絵本と言うよりは、絵の多い子供向け日本語教科書でしょうか。この絵本を教科書のように使って、絵を見て理解し、口頭で練習をして、ある程度日本語を使えるようになってから、読み書きは別の教材を使うのが良さそうに思いますが、日本在住...