2021.08.30 22:00継承語教育と現地語教育を考える-理論・実践・政策-9月11日と12日に、国際交流基金とバイリンガル・マルチリンガル子どもネットの共催で、継承日本語教育に関するオンライン・フォーラムが開催されます。参加費無料でどなたでも申し込めます(定員あり)ので、ご興味のある方はぜひどうぞ。詳細は、下のリンクをご覧ください。
2021.08.29 22:00継承語教育と国語教育継承語という言葉は、かなり一般的にも知られるようになってきたと近年特に感じます。その一方で、継承語教育は実際にどういうものなの?とか、自分の子どもにしているのは国語教育なのか継承語教育なのか?等々の疑問や、違いがよくわからないと言う声も少なくありません。継承語教育、国語教育、外国語教育について、わかりやすくまとめてある物を見つけましたので、ご紹介したいと思います。一口に海外で育ち日本語を学ぶ子どもと言っても、同じ年齢で似た家庭環境であったとしても、日本語力にはかなり個人差があるのが普通です。それは、頭が良い子と悪い子、勉強が好きな子と嫌いな子、日本語に興味がある子と無い子というような子ども自身の素質や気質が原因ではなく、生まれた頃からの日本語の会話や文...
2021.08.27 22:00国籍について日本の国籍法は重国籍を認めていないので、複数の国籍を有する子どもは、満22歳になるまでにどちらかの国籍を選択する必要があります。蓮舫さんや大坂なおみさんの国籍に関する事でいろいろな報道がありましたから、ご存知の方も多いと思います。私も娘がいますので、この国籍選択についてよく理解したかったので、色々な文献をネットで探しましたが、一番役に立ったのは、下にご紹介するちくま新書の「二重国籍と日本」でした。新書ですから、日本語力によってどの子も読めるとは限らないので、若い人向けに日本の国籍法についてわかりやすく書かれたものがあったらと思っていたのですが、最近このような本が出版されたことを知りました。総ルビではありませんが、漢字にある程度ふりがながあり、文章も会話...
2021.08.25 22:00いきものづくし ものづくし小さな頃に買ってもらった絵本の中に、平凡社のえほん百科12冊セットがあります。すでに絶版になっており、古書として探し出すしか方法がないのですが、このえほん百科に似たようなコンセプトの新刊本はなかなかなくて、実家に置いたままだったのものを、娘が小さい頃にイタリアまで船便で運びました。えほん百科の名前の通り、百科事典と絵本を合わせたような構成になっており、あいうえお順に、色々なテーマが詳細な絵で描いてある図鑑のようだったり、色々な童話があったり、まさに読んだり眺めたり、調べたりと一人でずっと飽きずに楽しめる本でした。娘には、少し内容や絵が古過ぎるかとも思いましたが、全く気にならなかったようで、一人でじっと読んでいたのを覚えています。最近、福音館書店からこの...
2021.08.23 22:00漢字 象形文字「漢字を読めて書けるように練習しましょう」だけでは、単調で面白味がなく、渋々やるだけになりがちです。漢字に少しでも興味を持ってもらえたらと思い、色々な切り口で漢字を扱っていますが、今回は漢字の成り立ちを少し紹介しました。漢字の練習をする時には、頭を空っぽにしてただ手を動かしマス目を埋めるのではなく、その漢字の形と意味と音を同時に記憶するのが、おぼえるコツと言えばコツなのですが、漢字の成り立ちを知ることも記憶の手助けの一つになればと思います。漢字には、その成り立ちから象形(しょうけい)指事(しじ) 会意(かいい) 形声(けいせい)の4種類がありますが、まずは、一年生の漢字にも多くあり、理解しやすい象形文字を選びました。どのようにして現...
2021.08.21 22:00ゆうくんとじぃじ動画サイトのおすすめにあったので、見てみたところ、男の子が可愛らしいだけでなく、子どもの言語獲得に興味関心のある者としてとても印象的でしたので、ご紹介します。有名なチャンネルのようですが、イタリアに住んでいるせいか全く知りませんでした。2歳になったゆうちゃんという男の子とそのおじいちゃんの食事風景や、一緒に遊ぶ日常の様子を撮ったものですが、まだ小さくてもかなりしっかりと大人と会話を交わしている様子が印象的です。まだ喃語も発しない頃から順番に成長を追って見ていくと、ゆうちゃんの言葉の発達がわかり、とても興味深く次々と見てしまいました。海外在住の方は、日本語話者の祖父母と同居しているケースはほとんどないと思いますし、日本語話者の片親が家庭内で一人で子どもに...
2021.08.19 22:00いろいろな「笑う」「泣く」オノマトペは、暗記するものではなく、子どもの時に感覚として理解した方がより自然に使えると考え、色々な方法で提示しています。今回は、「笑う」と「泣く」時の様子を表すオノマトペにはどんなものがあるか考え、それぞれの意味を辞書で調べたり、短文を書いてみようという取り組みです。日本語にはいろいろなオノマトペがあり、オノマトペで様子が生き生きと伝わることに気付いてもらうことが主眼です。書いてきた物を発表してもらい、口頭で、こんな感じだと思う、こういう場面で使うよね、など感じた事も話し合いました。アニメを見たり、マンガを読んだりして、子ども達はオノマトペからその場面の状況をより実感していることもわかりました。2014年生まれ女児なくしくしく しずかによわよわしくな...
2021.08.17 22:00漢字作文今までに勉強した漢字の中から5つ選んで、その漢字を必ず使って作文を書くというのが、漢字作文です。文を書く時に、ひらがなばかりでなく、できるだけ漢字も使って書けるようになってもらいたいのですが、なかなか難しいですよね。作文として、ある程度まとまりがあって内容もある文章を書くことは、海外で育つ子ども達にとっては簡単な作業ではないので、この漢字どんなだったっけ?と思い出しているうちに、頭に浮かんだ文章を忘れてしまうようなことがきっとあるだろうと思います。ですので、普通の作文を書く時は、どちらかと言うと内容や文法(助詞や接続詞等の正しい使い方)重視ですが、これは漢字を文章中に使うことを意識するのが目的なので、内容は意味が無くても問題ありません。作り話でも何でも...
2021.08.09 22:00しりとりカード日本語の語彙も増えてきて、ひらがなも読めるようになってきたら、かるた遊びやしりとりを一緒にやってみようと考える方は多いと思います。子どもには勝ち負けにこだわる年齢というのが確かにあって、自分が負けると機嫌が悪くなる、大泣きする、勝つまでやめないなどなど、気楽に楽しく遊ぼうと思っていても難しい時期があります。どんな子も少し大きくなれば、自分が負けても「負けちゃった〜」「もう一回やろう」と楽しく続けられるのですが、勝てないことで癇癪を起こしたり、もうやらない!とご機嫌が悪くなったりするような小さい子でも遊べる物を探していて、良かったのでご紹介します。普通のかるた取りでは、ひらがなを覚え始めの子と少し大きい子ではハンデがありますし、取り札の数で勝ち負けが決ま...
2021.08.08 22:00夏休みに日本語でイタリアの学校の夏休みは3ヶ月以上ありますが、今年は日本への一時帰国を諦めた方がほとんどだと思います。日本で過ごすのと全く同じ環境を作ることは無理ですが、イタリアにいても日本語で色々なことを楽しみながらやってみて下さい。日本語での読書や映画やアニメ鑑賞だけでなく、日本語のレシピを見て簡単なお料理をするというのはどうでしょうか?下にリンクを貼ったひらがなレシピは、日本語を学んでいる外国人のためにひらがなでわかりやすく色々な料理の作り方を教えてくれるサイトです。子ども達には料理は少し難しいのですが、デザートならあまり火も使わず材料も揃えやすいものがありますので、教室の生徒さん達にもおすすめしています。また、小学生向けのレシピBookやお料理の本なども市販さ...
2021.08.07 22:00カタカナを書くために漢字の学習が始まると、少しずつカタカナの記憶が薄れてしまう傾向がありますので、漢字と平行してカタカナも読み書きの復習を心がけています。カタカナを完全におぼえておくと、漢字にも役に立ちますので、案外疎かにできません。「毎日カタカナで50音を書きなさい」というような課題ではつまらないですし、ただ単に手を動かしてマス目を埋めるだけになりがちですので、なるべく興味を持って書けるように、面白がってくれるようにと工夫しています。以前に書いたように、世界の国旗をインターネットや本で調べて、好きな国旗の国名をカタカナで書くの他にも色々とやっていますので、簡単にまとめてみました。ポケモン 例:ピカチュウ、ニャースプリキュア 例:キュアグレース、キュアフォンテーヌスターウ...