継承語という言葉は、かなり一般的にも知られるようになってきたと近年特に感じます。
その一方で、継承語教育は実際にどういうものなの?とか、自分の子どもにしているのは国語教育なのか継承語教育なのか?等々の疑問や、違いがよくわからないと言う声も少なくありません。
継承語教育、国語教育、外国語教育について、わかりやすくまとめてある物を見つけましたので、ご紹介したいと思います。
一口に海外で育ち日本語を学ぶ子どもと言っても、同じ年齢で似た家庭環境であったとしても、日本語力にはかなり個人差があるのが普通です。
それは、頭が良い子と悪い子、勉強が好きな子と嫌いな子、日本語に興味がある子と無い子というような子ども自身の素質や気質が原因ではなく、生まれた頃からの日本語の会話や文章に接する量の差、言い換えれば、耳からの日本語の文法と語彙の知識の差が、学習のスタート時からすでにあることが大きいように感じます。
この差が、継承語教育と国語教育の違いにも大きく関わっているのだと感じます。
継承語教育でも、ほとんど国語教育に近い内容を十分消化吸収できる子もいれば、外国語教育に近いアプローチを取った方が理解しやすい子もいますので、できるだけその子どもに合った教材や学習の進め方に常に気を配る必要があると実感しています。
海外で日本語の勉強をこつこつ続けることは簡単ではありません。
誰でも楽に漢字がおぼえられる魔法のような勉強方法も存在しません。
でも、早々に諦めたり、苦しんだ末に日本語を憎むのではなく、学習方法、教材の内容と進め方の工夫と環境作りに気を配ることで、どの子も少しずつでも日本語の世界が広がっていくようにと願っています。
0コメント