2018.03.23 23:00ひらがなで遊ぶひらがなをおぼえた子どもたちが楽しめるゲームと言えばまず「かるた」ですが、こちらもなかなか面白いゲームですので、ご紹介します。かるた取りのように札を取り合うのではなく、5文字の中で結構頭をひねって言葉を作り出すというまた違った面白さがあります。ひらがなを読めるようになった子どもと大人が一緒に遊べ、言葉を考えることで語彙を増やすことも期待できそうです。日本語を学習中の子どもたちにはぴったりの遊びかもしれません。簡単なルールですが案外ハマってしまうので、ぜひお試し下さい。
2018.03.09 23:00マルチリンガルの子どものための日本語教科書オランダで日本語を教えておられる先生方が考えて作られた教科書が出版されます。国際結婚家庭の子ども、海外在住の子ども、日本に住む外国人の子ども、帰国子女など様々な境遇の子どもたちが無理なく日本語学習できるような内容です。補習校などの学校教育機関で使用されるだけでなく、家庭で親が教えることも考えて、各ページの下にはそのページの教え方も明記してあるという工夫もあり、家庭でも使いやすいでしょう。200ページオールカラー、付録とシール付き日本国内だけでなく、海外の日系書店でも販売されるそうですから、海外在住の方も手に取って内容を確認できたり、購入しやすいのは助かりますね。タイトル通り、まさに「はじめのいっぽ」に相応しい作りの日本語教科書ですので、就学年齢になった...
2018.03.06 23:00すこしむずかしい言葉日本語の語彙を増やし、表現力を豊かにするために、絵本の読み聞かせから読書、それに平行して、語彙を学習するドリルや教材も使うことをお勧めしていますが、これは日本で育つ子どもの国語学習でも大事なことですので、探せば結構色々と工夫のある教材が出ています。こちらの教材は、漢字に全ふりがな付きですので、低学年からでも読むことができます。ドリルやワークブックぽくなく、子どもが興味を持ちそうな面白そうな話題のお話が色々あり、まずそれを読んで文中の語彙や表現に触れ、あとで理解を確認できるような質問に答えるページがありますので、黙々とドリルを解くと言う感じでなく読み聞かせや読書を楽しむような気分で勉強することができると思います。海外では特に、日本語に興味を持って自分から...
2018.03.04 23:00ひらがなの練習ひらがなを練習するドリル類は日本で豊富に販売されていますし、無料でダウンロードできる日本語プリントもありますので、どうしたら良いのかと困ることはないと思いますが、その中でこれを取り上げたのには理由があります。「し」からはじめるとあるように、この本はひらがなを「あ」から順にではなく、子どもにとって書きやすい「し」から練習するようになっているのがポイントです。五十音を暗唱する場合は「あいうえお…」と「あ」から順におぼえる方が良いと思いますが、書き方を練習するには実は「あ」は子どもにはかなり難しい字になります。横線、縦線、ぐるっと回る線が合わさって、書くのも難しく、形を取るのもなかなかバランスが難しいひらがなです。例えばお名前があいちゃんなど「あ」がつく名前...
2018.03.02 23:00あさですよ よるですよかこさとしさんの絵本は「からすのパンやさん」が特に有名で、ずっと人気の絵本ですが、最近復刻されて発売になった知ってる人にはちょっと懐かしい絵本を紹介します。かこさんの絵本はどれも細かく描き込まれた絵で、子どもはページをめくる度に色々なことを発見して大喜びするのですが、この絵本もちょっとレトロで隅から隅まで眺めていると大変楽しい絵ばかりです。しかも、短くてリズム感がある読みやすい文章になっていますので、ひらがなをおぼえて短い文を読めるようになった子どもも楽しく読めるようになっています。もちろんお話もとてもかわいいお話で、お豆の家族が過ごす一日の様子が楽しく描かれており、子どもらしい喜びと安心した終わり方で、生き生きと過ごす子どもが安らげる絵本です。いつの...
2018.03.01 23:00日本語文法を絵本でいざ子どもに日本語文法を教えようと思っても、なかなか難しいですね。中学生くらいになっていれば、現地語の文法体系をもうしっかりと学習しているはずですから、その知識を土台にして、外国人向け日本語教材の中から文法解説を教科書として使うこともできますが、継承語教育のもっと小さいこどもにはその方法は使えません。日常会話や絵本の読み聞かせで語彙を増やし、言い間違いを親がさりげなく訂正することと国語教科書などの教材を丁寧にやっていくだけしかないのかなと思って色々探してみたところ、もっと気軽に日本語文法を体感的に子どもに理解してもらえるような絵本が出版されていました。継承語として日本語を学ぶ子どもには特に、このような工夫のある絵本は役に立つのではないかと思います。この...
2018.02.28 23:00読む力リーディングスキルテストの新井紀子先生のインタビュー記事です。簡潔にまとまって大変分かりやすいので、ぜひお読み下さい。上記の記事の中に『英語なら、文法なども教えますね。国語を体系的に教えるのは、多様化するこれからは、ますます必要です。国際結婚されて、一方が日本語をお話にならない家庭も増えていますし、日系ブラジル人で移住されてきて、お子さんの母語はポルトガル語、という家庭もある。フランスやアメリカなど、よそからやってくる人が多い国では、『やっていれば、そのうち分かるようになるよ』というフワッとしたやり方ではなく、システマティックに国語を教えます。『気持ちを推し量る』国語の授業の半分を、ちゃんと意味が読めるための体系的な指導に移していく必要があると思います...