へび ながすぎる

教室のあるボローニャの東洋美術研究所には、東洋美術に関する専門書美術書などの他に、約3000冊の日本語絵本の蔵書があり、文庫として管理されています。

これらの絵本は毎週貸し出しもでき、また、教室での読み聞かせに使ったり、お迎えまでの時間に自由に読んだりと活用させていただいています。

書架の背表紙を眺めるだけでは、子ども達が一人で絵本を選ぶことは少し難しく、同じような絵本ばかりを選ぶ傾向もありがちですので、ちょっと違った面白そうな絵本をピックアップして、皆で一緒に読んだり、机の上に並べておいたりして、蔵書をなるべく紹介できるように心がけています。


蔵書にある絵本から、子ども達の興味を引いたものを少しずつご紹介していきたいと思います。

「へびながすぎる」は、オチにびっくりして面白くて、読み終わってもう一回読んで確認して、また笑ってしまうような楽しいお話です。

挿絵もかわいらしく綺麗な色で、最後まで気づかないけれど大きな秘密がこの絵にあるところが、子ども達のお気に入りです。

いろいろな動物が出てくるところも、子ども達は喜びます。

文章も簡潔で、タイトルのように助詞がないので、日本語の語彙がまだ少ない子どもでも理解しやすく、リズミカルに読めます。

形容詞+すぎるという表現は、日常会話では珍しい言い方ではありませんが、子ども達が実際に使うことは少なく、すごい、とっても、めちゃくちゃ等+形容詞の言い切りの形だけで済ますことが多いかと思いますが、この絵本で「〜すぎる」のニュアンスが理解でき、イメージしやすくなると感じました。

小さな子からゆっくりとひらがな読み始めた小学生まで、どの子も楽しめる絵本です。


こどもの にほんご

nipponica イタリア・ボローニャ 幼児からの継承日本語クラス