日本でもイタリアでも、大型スーパーで食品や日用品だけでなく、衣類、靴、おもちゃなどまで購入することが多くなり、「やおや」「さかなや」「とけいや」「くつや」という小売店の名称を子どもは身近に知らないで育つようになりつつあります。
また、「にんじん」「きゅうり」「トマト」は知っていても、それらの総称が「やさい」であること、逆に「サンダル」「ブーツ」「スリッパ」は識別できても、それをまとめて「履き物」と言うことまでは、幼児の日常生活では気付きにくくなっています。
実は、この名詞の上位概念と下位概念は、小学校1年生の国語教科書に「なかまのことば」という単元で出てくる内容ですので、生活の中である程度意識させておくべき(あるいは意識しているはず)の国語知識と言えると思います。
日本語の語彙を増やすためにも、名詞の上位概念を理解していることは単語をネットワーク化しておぼえ、言語の世界を広げる手助けになりますから、些細なことのようですが大切なポイントの一つでもあると思います。
親子で買い物に行く時に「八百屋さんに行ってにんじんを買いましょう」「果物がなかったから買わなくちゃ。どんな果物が食べたい?」と意識して日本語で会話できればよいと思いますが、いつもそんな余裕があるとは限りませんし、日常の買い物は子供がいない時間に、さっさと目的の物だけ買って帰りたいのが主婦の本音でもありますので、現実にはなかなか難しいと思います。
買い物は本来楽しい一時でもありますので、それを味わえるような絵本がいくつかあります。
いろいろな動物やおばあちゃんと孫娘が楽しくお買い物をして、さてそれから?とストーリーも楽しく、それぞれ大変細かく描き込まれた挿絵も魅力で、一つ一つを見ながら名前を言ったり、お買い物気分を楽しめたり、ちょっとレトロな日本の商店街の雰囲気を味わってみてください。
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