日本とその他の国では、人種差別や人々の態度や認識などの実態は、ある程度違う面もあるかと思いますが、海外に人種差別や偏見が全く存在しないわけはなく、いろいろな髪や皮膚の色の人がいるイタリアで育った私の娘も、一切の不条理や憤りを感じずに成長したとは言えません。上の記事にあるようなエピソードも、大なり小なり似たような経験はしてきたと思います。
幸いに、執拗に虐められるようなことはありませんでしたが、日本に行ってもイタリアにいても、極一部の人の中には「あなたは私たちと同じではない」と言う無意識の壁があることは感じ取って育ってしまっただろうと、親として感じています。
イタリアにも日本にも同級生や仲良くなったお友達がいますが、どちらの国でも、お客様扱いやガイジン扱い、珍しい人扱いをせずに、普通に友達として接してくれたのだろうと思います。
『純粋な日本人』という右翼的な人々が好きな言葉がありますが、娘はこの言葉を「日本人は日本の土から生まれたとでも思ってるのかな。日本列島に住む人間はどこから来たかわかってない」と笑い話にしていますが、ハーフと呼ばれる子ども達にただ「強くなれ」と言うのではなく、普通の日本人と無邪気に思っている私たちこそがその意識を変える時だと思っています。
自分の出自や見た目が違うことで苦しむ子どもがいなくなるように、いろいろな思いをして大きくなった子どもたちが世界のどこででも幸せに生きていけるように、ずっと願っています。
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