一人で本を読めるようになったら、どんどん日本語でも読書習慣をつけて欲しいと親は期待します。 ところが、読んで欲しいと思って適当に名作や古典を選んでも、簡単に子どもが読むとは限りません。 まだ未習の漢字も多く、また、漢字の習得が遅れがちだと余計に、知らない言葉が多く文章の意味が取れなくなり、本を読むことを徐々に嫌がるようになります。
辞書を引きながら本を読むのは、大人が外国語を勉強する時のように強い意志とモチベーションがある場合ならまだしも、小学生には面倒くささや勉強のイメージを与え、純粋な読書の楽しさから遠ざけることになりがちです。
かと言って、辞書を使わずに読める漢字の少ない低学年向けの本ばかりでは、内容が幼稚なので、読めても興味を引かず、やはり読まなくなってしまいます。
小中学生の興味を引くような精神年齢に合った内容と、色々なジャンルの読み物が揃えられ、漢字が総ルビになっている青い鳥文庫は、この時期の子どもたちの読書にぴったりの本が見つけやすいシリーズです。
漢字が読めなくてもふりがながあれば読み進められますし、意味が分からなければ後で辞書で調べるなり、親に聞くなりして言葉の意味を知ることができます。 まずは、漢字が読めないことで、子どもの読書の楽しみへの扉を閉ざしてしまうことがないよう、上手にサポートしてあげられるとよいと思います。
読み切って「おもしろかった」と感じ、「さあ、次は何を読もうかな」と思ってくれることが狙いですので、「何が書いてあったか?」「主人公の気持ちは?」と、子どもの理解度を詮索するような質問を親がしないことも大事だろうと思います。親が詮索せず、読書に熱中している子どもの姿を見守ることが、子どもを読書好きにする第一歩ではないかとも感じています。
青い鳥文庫が楽に読めるようになれば、岩波少年文庫もおすすめです。 こちらも漢字にふりがなが振ってありますが、総ルビではありませんので、小学校3年生以上が対象になります。
できるだけ低学年のうちから、読書に親しみ、たくさん日本語の本に触れる機会を作ってあげてみてください。
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