鬼滅の刃 ノベライズ

「読まされる」ではなく、「このお話面白いから聞いて!」や「この本好きだから読みたい」という気持ちを大事にしたいので、音読には教科書だけでなく、自分の持っている本の中から読んでもらうこともあります。

先日、5年生の男の子が音読してくれたのが、漫画、TVアニメ、映画でも人気の「鬼滅の刃」のノベライズ版でした。TVアニメのお話をノベライズしてあるとのことで、文章ばかりではなく、挿し絵も結構あるようでした。

ご存知の方も多いでしょうが、「鬼滅の刃」は登場人物の名前も凝っていて難しい漢字が多いですし、時代設定が大正時代ということもあって、物語の背景や会話や文体も固かったり古めかしかったりしますが、この本は全ての漢字にふりがながあり、小学生でも読めるようになっています。

漢字が多い、時代設定が古いことから、漢熟語が非常に多いのですが、ふりがなのお陰でとにかくスラスラと読めるので、これはとてもいなと思いながら聞いていました。

読めても意味の分からない言葉があれば、自分で辞書を引いてみることにつなげられますし、耳で聞いて知っていた言葉の漢字を見て理解することも大事なので、この本はそのような漢字学習の良いきっかけの一つになるかもと感じました。

また、すでにアニメなどを見て登場人物の関係や特徴、物語の進展を知っているので、多少文章が難解でも諦めずに読み進められるという面もあるように思います。


集英社みらい文庫の「鬼滅の刃」ノベライズと、集英社ジャンプJ・Booksの「鬼滅の刃」小説版は、よく似ていますが、中味が全然違いますので、お求めになるのであれば、みらい文庫の方をお勧めします。

みらい文庫は総ルビだけでなく、全体の文章がきちんとしています。

J・Booksは、対象を小学生に設定していないとしても、文章にしまりがなく、小説としては如何かと思うレベルです。海外で育つ小学生なら、こちらを読んでも意味が分からないのではないかと思います。

どちらも検索すると、サイトで一部立ち読みができますので、比較してみてください。

みらい文庫のサイトは下にリンクを貼りました。


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