漢字のフォント

漢字の勉強は、海外に住む子ども達にとって特に手強い分野ですので、漢字はむずかしい、漢字は大変といった苦手意識を最初に植え付けないように注意し、ゆっくりでも確実に進めていきたいと考えています。

アルファベットを学校で習い、流れるようにくるくると書き進む筆記体も勉強している子ども達にとっては、漢字はカクカクした塊で、縦横に線が交差していてまぎらわしく、点の有無、横棒が1本か2本の差で違う字になってしまうという、やっかいな代物です。

それに加えて、フォントによる形の違いや、活字と手書き文字の違いなども加わりますから、なるべくわかりやすく見分けやすいフォントの教材やドリルを使うことも大事だと感じています。

UDデジタル教科書は、拡大コピーした時もシンプルでわかりやすく、またなぞり書きや視写もやりやすいように思います。

このフォントを使った漢字教材も持っていますが、発達障害や識字障害と診断された子どもだけでなく、日本語の文字を見慣れていない子ども達にも、見やすく使いやすいと感じています。

読みやすくわかりやすいフォントを使うことで、漢字の見分けが楽になることは小さな工夫かもしれませんが、大事なポイントのひとつです。

正確にきれいに漢字を書けるようになれば理想的ですが、ガミガミと止めやはらいの形を指摘するのではなく、日本語の語彙を増やし表現力を増やすために読み書きも勉強するのですから、楽しく書いてどんどん覚えていってほしいと願っています。



こどもの  にほんご

nipponica イタリア・ボローニャ 幼児からの継承日本語クラス