AI vs 教科書が読めない子どもたち

日本の子どもたちが教科書を正しく読み取れないのだとしたら、海外在住で日本語に触れる機会が限られている子ども達が必死で漢字をおぼえて、何とか日本語も身につけようとしても、より一層の困難があるだろうというのは想像に難くありません。

子どもがまるで人工知能のように、知っているキーワードだけを拾って当てはめるだけの解答の仕方をする傾向があることにも思い当たる節があります。正確に読める、読解力を身につけるというのはどういうことかと娘の成長を見ながらずっと考えていました。

著者の新井紀子先生をはじめとする方々の努力で、読解力について科学的に検証研究され、日本の学校が問題意識を持って教育に取り組むようになれば、きっと海外に住む子どもたちの日本語学習にも参考になることがたくさんあるだろうと思っています。

現在の人工知能にできる事とできない事をわかりやすく書いてあり、ロボットが人間のように何でもできるようになる世界が来るのではなく、人間にしか理解できない言葉の世界をもっと真剣に考え、その力をどんな子どもにもと思っています。

『この「AI vs 教科書が読めない子どもたち」の印税はすべて、「教育のための科学研究所」に直接寄付されます。その資金は「中学校を卒業するまでに全員が教科書を読めるようにする」ことを目標に、中学1年生に無償でリーディングスキルテストを提供するために使います。』 とのことですので、私も日本から取り寄せて微力ながら協力したいと思っています。

ご興味のある方はぜひお買い求めの上お読み下さい。海外在住の方は、Kindle版が便利かもしれません。


こどもの にほんご

nipponica イタリア・ボローニャ 幼児からの継承日本語クラス