まん中のこどもたち

国際結婚の両親の間に生まれた子どもがアイデンティティーを確立していくという、言わば永遠のテーマを描いた作品です。

国籍と言語、母の言葉と父の言葉、いろいろな事の狭間にいる子どもの気持ちを代弁してくれているように思います。筆者は台湾生まれで3歳の時に日本へ移住し育ったという経歴から、当事者としてその成長途中に様々な経験や思いををされているのだろうと思います。

国際結婚で生まれた子供は、「ハーフ」又は「ダブル」と呼ばれますが、「半分」でも「2倍」でもなくて「まんなか」だという視点にとても共感しました。


これからますます、海外で育つ日本にルーツのある子どもや日本で育つ外国の子どもは増えてゆくはずです。対岸の火事と言い切れるその想像力のなさに、悲しさを通り越して呆れてしまいましたが、世界中のまんなかの子どもたちがたくましく幸せに育つように願っています。


こどもの にほんご

nipponica イタリア・ボローニャ 幼児からの継承日本語クラス