はじめての鉛筆

ひらがなを書く練習をする前に、充分に運筆に慣れておくことが大切です。

幼稚園児は、まだ手も小さく握力も筆圧も弱いうえ、手首や指先の動かし方のコントロールも未発達ですから、できるだけ小さな手に握りやすく、無理な力を入れなくても書ける筆記具で書かせてあげてください。

普通の鉛筆は、芯が濃くても軸が細いので、子どもの指では持ちにくく、悪い持ち方の癖がつきやすいので、注意が必要です。

同じ理由で、ボールペンも最初の筆記具には向いていません。それに加えてボールペンは、なめらかに滑り過ぎますし、ペン先が細いので、これから字をおぼえる幼児の運筆には向きません。(ボールペンのインクは、衣類に付くと洗濯しても落ちないので、これも大変困りものです)

子どものためによく考えて作られた鉛筆に、くもんの鉛筆があります。軸の形、芯の太さ、芯の濃さ、鉛筆の長さなど、初めて鉛筆を持って書く練習をするのに最適です。

日本から買って持って帰るのにそれほどかさばる物でもありませんが、鉛筆は消耗品ですから、イタリアにも似た物がないか探して見つけたのは、ステッドラーの製品でした。

いわゆるステッドラーの黄色と黒の鉛筆と同じに見えますが、HBの濃さでも太い芯なので書きやすく、軸も普通の鉛筆よりかなり太く、丸みのある三角形で、子どもに持ちやすいようになっています。長さは、くもんの鉛筆より長めです。

製図と画材の店でバラ売りで買いましたが、大型スーパーの文具売り場にも2本組で売っていました。ドイツ製ですが、欧州では定番のメーカーですので、他県や他国でも同じように見つかるのではと思います。

こどもの にほんご

nipponica イタリア・ボローニャ 幼児からの継承日本語クラス