相手に合わせ文章や文体を考えて手紙を書くという課題です。
いわゆる言語的位相を正しく理解して使い分けができ、自然な表現で書けることが目標です。
一つは、小学校からの仲良しの友達に宛てたもの、
もう一つは、お世話になった遠くに住む年配の先生に宛てたもので、
自分のピアノの発表会に来てくれたことへのお礼の手紙という仮定で、文面を考え書いてもらいました。
お礼の手紙 2010年生まれ 男児
⚪︎×君へ
この間はピアノの発表会へ来てくれてありがとう。
やっぱり知らない人だらけのところに一人でも友達がいたほうが少しは心強かったよ。
そして演奏はどうやった?自信はあったけどちょっとパニックになっちゃって。
ま、それはおいといて、今度ピザ屋さんで会うの楽しみにしているよ。じゃね。
⚪︎×先生へ
先日はお忙しいところ、わざわざぼくの発表会におこしくださり、ありがとうございました。
先生がいらっしゃると思うと少しきんちょうしてしまいましたが、おそらくそのきんちょうが正確さに変わり、きれいな演奏ができたと思っております。
これから暑い季節になりますので、どうぞお体にお気をつけておすごしください。
友達には、自然な話し言葉に近い書き方をしており、方言も混ぜています。
演奏中の本音もポロッと書いているところも、気心の知れた友達に宛てた手紙らしくて良いですね。
反対に、先生には丁寧な文章で、真面目な学生らしく、しっかりとした考え方の気持ちを書いているのもなかなか上手です。
敬語も正しく使え、文体にも気をつけて、それぞれにふさわしい手紙を書き分けてくれました。
イタリアでの日常生活では、日本語使用は家庭内の会話がほとんどで、相手によって言葉使いを変える、敬語を使うといった場面はほぼありません。
日本語で話す場面は作り出せなくても、書くことは練習次第ですので、少しずつ色々な設定で書き言葉として練習しながら、語彙や表現力を習得できるよう考えています。
0コメント