リレー作文

リレー作文とは、少しずつ作文を順番に書きつなげ、お話を完成させるものです。話の展開や結末がどうなるかわからないので、書いていても面白く、遊び気分で作文に親しめます。

授業がオンラインの今は、原稿用紙に書いて回していくことができませんので、順にお話を言ってもらい、私が口述筆記のようにキーボードで共有画面に打ち込んでいく方法を取りました。

子ども達が読めるようにひらがな多めで打ちましたが、ここに記載するに当たって漢字に変換した部分もあります。

この日は大きい学年2人の授業でしたが、男児は、ハードアクションの話として進めて行きたいのに、女児が「おだんご」や「一目惚れ」「告白」などイメージが違う単語を盛り込んでくるので、皆で笑いながら続けました。

いつまでも続けられそうでしたが、「そろそろお話を終わらせてください」と言ったところ、続きがまだある感じをにおわせつつも終わりを考えてくれました。某動画配信サイトのドラマのようだということで、シーズン1の終わりとなりました。

実際に字を書くよりも口頭の方が早いので、頭に浮かんだ事をさっと表現できテンポよく楽しめますので、口述筆記リレー作文もなかなかおすすめです。

子ども達が結構色々な語彙や表現を知っていることもわかり、興味深かったです。


では、迷走する謎の大作をお楽しみください


            アポカリスゾンビ 

はるきくんが公園に行って、すべり台で遊んだ。 そこに、お友達のけいちゃんが来て、いっしょに鬼ごっこをした。 でも、と中でけいちゃんがころんで大けがをしてしまった。残念ながら、けいちゃんは死んだので、はるきくんはもくとうした。 

そこで、はるきくんにすごいアイデアが浮かびました。はるきくんがけいちゃんの大好きなアイスクリームを出したら、けいちゃんは起きました。 だが、それは本当のけいちゃんではなくて、ゾンビでした。

 それに気づいたはるきくんは、走って家に帰ったけど、もう家の中にゾンビがいた。 その時です。クラスの友達がジープを運転し、手にはなんとおもちゃの銃を持っていました。そして、助けてくれました。 だが、その友達もゾンビに変わっていたのだった。 はるきくんはとうとう食われて死んでしまった。 クラスでお友達だったたけくんはまだ生きていました。それで、自衛隊のヘリコプターが来て、助けてもらいました。 でも、ヘリコプターに乗ったたけくんはと中で落ちてしまって、足の骨を折ってしまった。 

落ちたのは、山の中でした。そこで、近くにある小さな家に入りました。でも誰もいませんでした。ある部屋に入ると、運よく本物の銃がありました。そうしたら、家の人が入ってきて、足を治してくれました。 

そこで、おかみさんの娘さんが入ってきて、たけくんを好きになりました。たけくんも一目惚れでした。 娘さんの名前は、ふゆちゃんでした。

 家に来てから一週間たちました。足のけがもだいぶよくなり、みんないっしょに生きている人たちに合流するため出発しました。 出発したのは、ふゆちゃんとたけくんの二人で、ぼうけんのと中で、たけくんはふゆちゃんに告白しました。 答えは、イエスでした。

 山のふもとにつくと、ゾンビたちがいました。ふゆちゃんとたけくんは、いっせいに撃ちまくりました。そして、ゾンビたちは全員死にました。だが、問題はあと一つ。生きている人たちのトーチカ(バンカー)*は、100キロ先にあります。たけくんとふゆちゃんが今いる所の30キロ先には東京があります。東京にはたくさんの人がいるから、ゾンビもたくさんいます。

 と中で二人はおだんごを食べながら休けいしました。 そこに一人のゾンビが来ました。たけくんは、おだんごを投げてみました。そうするとゾンビはこわがってにげてしまいました。たけくんとふゆちゃんはゾンビはおだんごがこわいことがわかったので、ふゆちゃんはお団子を死ぬほど作りました。

東京につきました。 東京には少しの人がまだ生き残っていました。その人たちから聞くと、トーチカ(バンカー)は、もうすでにラスボスにやられたと言うことです。

シーズン1 終わり 


* bunker :イタリア語ではブンケルと発音する。

男児は日本語で何と言うか知らず、私は初めて聞いたイタリア語だったので、説明してもらって、あれだ!とわかりました。日本語ではトーチカだと思ったのですが、日本語でもバンカーあるいはシェルターと言うようです。

イタリア語は英語のイタリア語読み、日本語のトーチカはロシア語から来ているので、それぞれどの国から軍事設備の知識や技術を導入したかもわかって面白いです。

正確には、掩体壕(えんたいごう)ということも調べてわかりました。

こどもの にほんご

nipponica イタリア・ボローニャ 幼児からの継承日本語クラス